なぜそうなるか

実印に登録できる印鑑の大きさは?——川崎市と横浜市は「1辺8ミリの正方形に収まるもの」と「25ミリの正方形に収まらないもの」を登録できない印鑑に挙げていました

家を買う、車を買う、相続の書類に判を押す。そういう場面で「実印を」と言われることがあります。

実印は、住んでいる市区町村に登録した印鑑のことです。登録してはじめて、印鑑登録証明書が取れるようになります。

登録の前に印鑑を新しく作る人も多いでしょう。はんこ店の棚には、大きさも材質もさまざまな印鑑が並んでいます。

ただ、どれでも登録できるわけではありません。市区町村は、登録を受け付けない印鑑の条件を決めているからです。

その条件の置き場所は、市区町村ごとの条例や規則です。同じ内容に見えても、書き方が少しずつ違うこともあります。

この記事では、川崎市のよくある質問、横浜市印鑑条例の第5条、品川区の案内の3つを、2026年9月26日の時点で読みました。大きさ・材質・彫る文字の線を並べます。どの店で作るか、いくらかかるかは扱いません。

この記事でわかること
・川崎市と横浜市は、印影が1辺8ミリの正方形に収まる印鑑と、25ミリの正方形に収まらない印鑑を登録できない印鑑に挙げている
・品川区は、登録できる印鑑を「1辺が8ミリメートル以上、25ミリメートル以内」と案内している
・3つとも、ゴム印のような変形しやすい印鑑は登録できない
・職業や資格など、氏名以外の文字が入った印鑑も登録できない
・品川区は、他の自治体で登録できた印鑑でも登録できない場合があると注意している

登録できる印鑑の大きさに、線はある?

小さすぎる印鑑や、大きすぎる印鑑は登録できないの?

川崎市も横浜市も、1辺8ミリの正方形と、1辺25ミリの正方形を大きさの線にしています。

川崎市のよくある質問が、登録できない印鑑の1番目に挙げる文です。

1 印影の大きさが一辺の長さ8mmの正方形に収まるもの、または一辺の長さが25mmの正方形に収まらないもの。

横浜市印鑑条例の第5条は、区長が登録申請を受理しない印鑑として、同じ線を条文にしていました。

(4)印影の大きさが1辺の長さ8ミリメートルの正方形に収まるもの又は1辺の長さ25ミリメートルの正方形に収まらないもの

品川区は、同じ線を「登録できる側」から書いていた

品川区の案内では、大きさが登録できる印鑑の条件の1つとして出てきます。

1辺が8ミリメートル以上、25ミリメートル以内

川崎市と横浜市は「登録できない印鑑」の側から、品川区は「登録できる印鑑」の側から書いていました。ちょうど8ミリの印影をどちらの書き方で扱うかは、この記事では判断していません。線の近くの大きさで作るときは、登録する市区町村の窓口で確かめるのが確実です。

ゴム印は登録できる?

手元にあるゴム印を実印にしてもいい?

3つの資料とも、ゴム印のように変形しやすい印鑑を登録できない印鑑に入れています。

川崎市のよくある質問では、2番目にありました。

2 ゴム印など印影が変形しやすいもの。

横浜市印鑑条例の第5条では、第2号が同じ趣旨です。

ゴム印その他の印鑑で変形しやすいもの

品川区の案内の、材質の条件はこうです。

変形しやすかったり、減りやすい材質でないもの

材質の名前は、資料には並んでいなかった

3つの資料が挙げている材質の名前は、ゴムだけでした。木や石、金属など、どの材質なら登録できるかを名前で並べた箇所は、読んだ資料にはありません。

彫る文字にも、決まりはある?

名前以外の文字を入れた印鑑は登録できる?

川崎市は、職業や資格など氏名以外の事項を表した印鑑を登録できない印鑑に挙げています。

川崎市のよくある質問の3番目は、こう続きます。

3 印影に職業、資格など氏名以外の事項が表しているもの。(ただし、印章作成上の慣習として「の印」「之章」を加えたもの。また女性の場合のみ「子」を加えたものは登録できます。)

品川区の案内にも、近い一文がありました。

・氏名以外の文字(職業・資格・屋号など)や模様が入ったもの

模様については、川崎市の5番目に入っています。

5 印影に龍紋や唐草模様等を加えたもの。

欠けた印鑑や、枠の無い印鑑

品川区は、外枠についての線を数字で書いていました。

・外枠が欠損したもの(20パーセント以上)

他の市で登録できた印鑑なら、引っ越し先でも使える?

前の市で登録していた実印を、そのまま使えるの?

品川区は、他の自治体で登録できた印鑑でも登録できない場合があると注意しています。

品川区の案内には、次の注意書きがありました。

※他の自治体で登録できた印鑑であっても、品川区の条例・施行規則等により登録できない場合があります。ご注意ください。

3つの資料を並べると

確かめる点川崎市(よくある質問)横浜市(印鑑条例第5条)品川区(案内)
大きさ1辺8mmの正方形に収まるもの・25mmの正方形に収まらないものは不可同じ(8ミリ・25ミリの正方形)1辺が8ミリメートル以上、25ミリメートル以内なら可
材質ゴム印など変形しやすいものは不可ゴム印その他の変形しやすいものは不可変形しやすい・減りやすい材質は不可(ゴムなど)
氏名以外の文字職業・資格などは不可(「の印」「之章」、女性の「子」は可)職業・資格その他は不可職業・資格・屋号などや模様は不可

表の文は、各資料の文を短くしたものです。元の文は、上の各節の引用で確かめられます。

よくある質問

いちばん小さい実印は、何ミリで作ればよいですか

読んだ3つの資料は、登録できない大きさ・登録できる大きさの線を書いていますが、何ミリで作るのがよいかは書いていませんでした。この記事でも決めていません。

ゴム印でなければ、どんな材質でも登録できますか

3つの資料が名前を挙げた材質はゴムだけでした。品川区は「変形しやすかったり、減りやすい材質でないもの」と条件で書いています。手元の印鑑の材質が当たるかは、登録する窓口で確かめてください。

ほかの市区町村でも、同じ線ですか

この記事で読んだのは、川崎市・横浜市・品川区の3つだけです。品川区は、他の自治体で登録できた印鑑でも登録できない場合があると書いていました。住んでいる市区町村の案内を読むのが確実です。

この整理が変わる条件

実印を作る前のめやす
・川崎市と横浜市は、1辺8ミリの正方形に収まる印鑑と、25ミリの正方形に収まらない印鑑を受け付けない
・品川区は「1辺が8ミリメートル以上、25ミリメートル以内」を登録できる大きさとしている
・ゴム印のように変形しやすい印鑑は、3つとも登録できない
・職業や資格など、氏名以外の文字を入れた印鑑も登録できない
・引っ越し先では、前の市で登録できた印鑑が登録できないこともある

出典

作る前に、登録する市区町村の案内で、大きさと材質の決まりを確かめてください。

当方が上の出典を引いて確かめた日:

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